5月29日は、全米ワニ(アリゲーター)の日
アメリカの全米ワニの日(National Alligator Day)とは
5月29日の全米ワニの日(National Alligator Day)は、米フロリダ州のワイルド・フロリダ・サファリパークが、2021年に始めた新しい記念日で、ワニの中でもアメリカ・アリゲーターへの理解を深めるための記念日です。2010年に開業した同サファリパークでは、エアボートツアーや動物との出会いを通じて、フロリダ特有の湿地の魅力を伝えてきました。そんな環境下で制定された記念日ですが、でもなぜアリゲーターなのでしょうか?
アメリカアリゲーターは、かつて乱獲や生息地の減少で大きく数を減らし、絶滅危惧の象徴として扱われていました。しかし、その後の法的保護、個体数調査や湿地保全が進み、個体数や生息環境は著しく回復しました。さらに、フロリダでは、彼らがつくる水たまりや巣が、乾季の魚、鳥、カメなど他の種の生存にも役立ち、結果としてアリゲーターだけではなく、地域の自然に生きる多くの生き物の個体数の回復につながりました。
こうした経緯を経て、アメリカアリゲーターは、現在、人間による環境保全の成功例として語られるようになりました。これがワニの日(アリゲーター・デイ)が制定されたきっかけです。

ワニの種類
日本では、「ワニ」とまとめて語りがちですが、ワニ目(Crocodylia)に分類される動物は、アリゲーター科、クロコダイル科、ガビアル科の3科がいます。見た目は似ていますが、性格も異なるようです。以下で特徴を分けてみます。
(1)アリゲーターは幅広いU字形の口先を持っており、口を閉じると下あごの大きな歯が目立ちにくいのが特徴です。アメリカ南東部の湿地や川で生息するアメリカアリゲーターは、顎を持ち上げて陸上を歩くことができます。性格は比較的おとなしく、臆病で神経質です。人間を積極的に襲ってくることは少なく、身の危険を感じるとむしろ逃げようとすることが多いそうです。
(2)クロコダイルは、より細いV字形の口先を持ち、種類によって汽水域や海水にも強く、下あごの歯が外から見えやすい姿が印象的です。ナイルワニやイリエワニのように大型化する種もいます。顎を持ち上げて陸地を歩くことができます。性格は非常に獰猛で攻撃的です。 気性が荒く、縄張り意識も強いため、動くものに対して反射的に襲いかかる傾向があります。人間への被害が最も多いのもクロコダイルです。
(3)ガビアルは、非常に細長い口先を持つのが特徴です。口が非常に細長く、魚を捕食することに特化したワニで、川の中で素早く首を振って獲物をつかみます。ガビアルは、陸上での移動は得意ではありませんが、水中では腹を滑らせるように素早く泳ぐことができ、指の間にみずかきがあります。性格は極めて温厚でおとなしく、警戒心が強いため人が近づくと水中に潜って隠れてしまうことがほとんどだそうです。

財布やバッグになり、食べられてしまうワニたち
野生のワニの革や肉はワシントン条約で取引が禁止されています。しかし、養殖されたワニについては、厳密な個体管理の下で取引が可能です。ワニ革はバッグ、財布、ベルト、靴、時計ベルトなどに用いられる高級素材として知られています。人気の理由は、腹部のなめらかな手触り、規則性と個体差が同居する鱗模様、長く使える丈夫さにあります。日本にも、ワニ革を用いた高級バッグの専門店があります。
またワニ肉もきちんと調理されれば、淡白ながらも旨味や歯ごたえのあるおいしい料理になります。日本でワニ肉を食べるなら、オーストラリア料理やオセアニア系ワインバー、ジビエや珍肉を扱う居酒屋を探すのが近道です。東京では、オーストラリア料理のArossa渋谷(渋谷区松濤)や、ZOOGUNZOO(渋谷区青山通り沿い)などで、カンガルーやワニなどを使った料理を楽しめます。ワニ肉の味は、鶏ささみ、白身魚、豚肉の中間のように説明されることが多く、初めてなら唐揚げ、フリット、グリルのように香ばしさを足す調理が食べやすいのではないでしょうか。筆者も上記の店で、カンガルーやダチョウとの盛り合わせで、珍しいジビエ肉の食べ比べをしたことがあります。ぜひ試してみてくださいね。
