明治安田生命の概要と投資評価ポイント
明治安田生命グループの概要
- 明治安田生命は2024年3月期における連結年間保険料収入が3.3兆円、連結総資産が52.9兆円の巨大企業。
- 年換算保険料(2023年度)の大きさでは4大民間生命の第3位に位置する。
- 2024年9月に新発でドル建てのハイブリッド劣後債を起債したため、当面は流動性が高まりやすい。
明治安田生命の連結ベースの経営状況と、国内外の事業状況
- 2023年度の連結保険料(再保険を除く)は3.33兆円、前年比-9.0%の減収、海外事業の保険料は15%を占め前年比+10.6%の増収
- 2023年度における連結基礎利益は5,610億円となり前年比+39.6%の大幅増益
- 明治安田生命連結での当期純余剰(利益)は1,535億円(前年比+78.8%)の大幅な増益
明治安田生命(相互会社単体)の経営状況
①. 明治安田生命の保険事業の状況
- FY2023における単体保険料は2兆8,172億円、前年同期比で-11.8%減収。
- 単体基礎利益は4,989 億円となり、前年比で+34.3%の増益。
②. 明治安田生命の資産運用の状況
- 一般勘定運用資産残高は約46.8兆円とFY2022Q2以降増加継続。
- 2023年度の有価証券運用利回りは3.56%と極めて好調。資産別の運用利回りは、外国株式と不動産を除き上昇。ただし外国株式も依然として高水準。
③. 明治安田生命の経常利益の状況
- 明治安田生命の経常利益は2,310億円、前年比で-18.4%の減益。
- 臨時費用の拡大とキャピタル損益の赤字が寄与。
明治安田生命の連結/単体のソルベンシー・マージン比率、ESRの状況
- 金融監督指標である国内ソルベンシー・マージン比率は、グループ連結ベースで1033% 、明治安田生命単体ベースで996% と極めて安定した水準を維持(4社中1位)
- 2025年4月以降に適用される新たな監督指標であるESRでは、2024年3月末時点で220%との数値を開示。
いずれの指標からも、明治安田生命はきわめて健全な財務体質を有する保険会社と評価。
明治安田生命の信用格付け、債券の投資機会の考え方
- 信用格付け(明治安田生命ベース)は、国内格付機関でAA+格レベル、外資系格付機関でA+格レベル、劣後債格付けは外資系でA-レベル、と高い水準。
- 流通市場における新たな社債投資の可能性は米ドル建て債に限られやすいが2024年9月にドル建て劣後債(30NC10)を起債(固定クーポンは5.8%)。既発債との入れ替えも含め、流動性が高まりやすい環境。
- 明治安田生命の米ドル建て債は5.2%程度の利回りを維持しており、同社の安定したビジネスモデルを考えれば、投資対象としての組み入れを検討しやすい。
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具体的な商品例(外部サイト)
| 発行体名 通貨 優先/劣後 償還 永久債 | 利率 | 満期 |
|---|---|---|
| 明治安田生命保険相互会社 満期一括債 | 5.100% | 2048/4/26 |
| 明治安田生命保険相互会社 満期一括債 | 5.800% | 2054/9/11 |
外国債券の取引にかかるリスク
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
また、外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けるおそれがあります。
外国債券の取引にかかる費用
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