【レポート】[初級] 日米欧の国債イールドカーブ、買いやすい年限はどこ?
本レポートでは、債券の初心者向けに、より簡易的な年限選別の方法を紹介する。
- 「もし、現在のイールドカーブの形状が将来も変わらない」としたら、どの年限を選ぶとより良い投資機会に見えるのか、を日・米・欧の3市場の国債イールドカーブを元に比較した。
債券リターンの源泉とロールダウン効果
- 債券のリターンの源泉は、大きく分けると、利金収入(インカムゲイン)、金利水準の変化による価格変動(キャピタルゲイン)、そして時間の経過による年限短期化の効果の3つから成り立つ。このうち、最後の3番目の効果は2番目とも影響しあって生じ、「ロールダウン効果」と呼ばれる。
- 「ロールダウン効果」は債券運用で超過収益を狙うために、最も基本的で大事な切り口。
期間損益と複利利回りの違い
- 「複利利回り」とは、満期までの各年の期間損益をならした平均的な値にすぎない。
- イールドカーブの形状を見れば、「今後数年間だけ保有するなら、どの年限が相対的に有利か」をある程度は評価できる。
- 債券を満期保有の複利利回りだけでなく、保有期間に応じた年次リターンの発生パターンで見ることは、複利利回りを上回る超過リターンを得るための基本的な土台となる考え方。
通貨別に見た、イールドカーブから見える年限別単年度リターンの差
もし2026/6/23時点の「イールドカーブの形状が変わらなかったら」という仮定を置いた場合、通貨別に国債の時価評価を込みの年次リターンがどのように推移しやすいのかを比較。
- 米国債の場合、10年債や20年債は、投資開始後の初年度から、数年間にわたり、複利を上回る単年度リターンが継続して生じやすい(取得時簿価より単価が上昇しやすい)。
- しかし、30年債では投資開始から最初の6年くらいは、複利利回りを下回る単年度リターンが継続して生じやすい(取得時簿価より単価が下落しやすい)。
- 日本国債のイールドカーブでも、10年債、20年債共に、新規発行から数年間は複利を上回る単年度リターンを数年間にわたり継続しやすい。
- ユーロ建てドイツ国債のイールドカーブでは、10年債は、新規発行から数年間は複利を上回る単年度リターンを数年間にわたり継続しやすい。しかし、20年債では最初の4年程度の単年度リターンは不安定で、15年頃の債券を選ぶ方が、より投資効率が高い可能性。
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