【レポート】2026年6月の日銀政策決定会合のポイントと、国内金利見通し
本レポートでは、2026年6月に開催された日銀政策決定会合を受け今後の金融政策の動向と相場予想、債券投資戦略に関する弊社の考え方を示す。
2026年6月の日銀政策決定会合リリース、副総裁記者会見のポイント
- 6月15~16日の日銀政策決定会合では、賛成7、反対1で、+0.25%の利上げを決定。
- 日銀は、月間の長期国債買入れ額を2027年1〜3月まで四半期ごとに2,000億円程度ずつ減らすことに加え、2027年4月以降は月2兆円程度で維持するとの方針を示した。2030年3月末までに、保有資産残高は約210〜230兆円程度減る、量的縮小の打ち止め目安か。
- 内田副総裁の会見で言及されたポイント:
(i)「金融環境は緩和的」 → 引き続き追加利上げ余地を残す
(ii)「2%程度で安定させる観点」 → 利上げの判断材料を明確化
(iii)「中東情勢を注視」 → リスク要因を明示、次回利上げ時期を縛らない
(iv)「為替への影響考慮」 →為替変動の重要度が基調物価への影響拡大で上昇
(v)「中立金利」 → レンジが広すぎで「使えず」、到達点も固定しない
各種経済データが示す状況
- 2026年5月のCPI総合指数の前年比は+1.5%(2026年4月は+1.4%)と、小幅に拡大。
- 企業物価指数は、前月比+0.9%(前年比+6.3%)と急上昇。今後の価格転嫁状況によっては、国内のインフレ圧力ともなり得る状況。
- 名目賃金上昇率は、3月分の確報値で、一般労働者の基本給が前年同月比+3.6%の上昇、名目賃金が同+3.9%の上昇。CPIが+1.5%の上昇であったことから、実質賃金は上昇。
- 2026年4月の完全失業率は2.7%→2.5%と低下。失業率の低位安定傾向は継続。
マクロ環境、金融政策の想定と、円金利相場見通し
- 日本国債金利は、5月まで上昇、6月には反落。10年債利回りは2.6%を超え高止まり。
- 政策金利は現在の1.00%~1.5%の範囲に留まりやすく、さらなる利上げのタイミングも年内に1度、2027年中に1度程度のペースか。
- 10年国債金利については、2026年内は2.2~2.8%程度のレンジに留まりやすく、この水準を抜けて上昇するのは2027年後半になると想定。
- ドル円レートは、ホルムズ海峡問題の沈静化で一旦円高に転じてもその後は必ずしも急激な円高は続かない。2026年末で155円程度、2027年末で153円程度までの円高に留まりやすい、とみる。