4月の日銀政策決定会合を控えた確認ポイントと、円金利の上昇限界
本レポートでは、来週の政策決定会合を前に、金融政策の前提となる「基調」の考え方のポイントを整理し、日本円金利の今後の上昇余地、及び円金利相場に対する弊社の考え方を示す。
日本国債金利の上昇傾向
- 円金利は上昇傾向を継続。ただし、流動性の相対的に低い20年債、30年債が財政政策への不安感から「市場の信認喪失」というストーリーの下で上昇し10年国債利回りをけん引した2026年1月とは異なる状況。
- 2026年3月以降の金利上昇局面では、超長期金利は1月のピークを下回った水準に留まる一方、10年金利は1月のピークを上回る水準で上昇。1月とは異なり実体経済へのリアルな不安感を反映した動きであることを示している。
日本国債金利の変動要素
今後の日本の金融政策についても、市場内にもさまざまな見方があるが、その土台となる論点について整理; ① 「供給制約による構造変化局面」で景気循環だけに乗った議論は危うい ② 中立金利(ターミナルレート)に影響しうる、3つの変動要素 潜在成長率の低下、名目アンカー防衛、信用・住宅・財政プレミアムへの影響弊社の日本円金利/為替見通し
- 原油輸送の安定化が確定しない限り、弊社では日銀が「原油高と量的制約は金融政策で解決できない」と判断し、結果利上げを6~7月も見送る可能性が高い、とみる。
- 一方で、インフレ傾向や経済減速を反映したスタグフレーション懸念から長期金利は上昇を継続しやすい。中心値としては2026年末で2.6%割れの水準を想定。もし、石油輸送が8月に入っても解決していなければ、2026年末の10年金利は2.8%を超える可能性がある。
- 9月末のドル/円レートも、ホルムズ海峡の自由通航の状況に大きく依存する。5月上旬までに解消した場合は153円、(→利上げ実施、円安進行)と見る。しかし現実的には困難であり、メインシナリオは7月末までに着地点が見えた場合の161円と想定。なお、7月末も未解消の場合は174円と見ており、もしこの段階まで続いた場合には「為替介入」は口先でも実体でも機能しにくくなると考えている。