【動画】楽天グループのフィンテック事業再編と社債評価への影響
5月20日、楽天グループと楽天銀行は、楽天銀行を株式交付親会社として楽天カードと楽天証券ホールディングスを楽天銀行の子会社化する最終合意を公表した。本動画では、同社の社債への投資家を念頭に、本再編による影響について考察する。
楽天Gによるフィンテック事業の再編
- 同再編では、楽天カードと楽天証券HDの資産・負債は簿価で引き継がれる。このため、楽天銀行には「のれん」は計上されず、会計上の利益も発生しない。
- 同再編で、金融事業が生み出す経済果実を楽天Gより厚く取り込む資本構造へ切り替え。楽天Gの株主に不利益は存在しないが、楽天銀行の株主には不利益な取引である可能性。
フィンテック事業再編によるシナジー
- 楽天Gでは3社の再編により多くのシナジーが生まれると説明。最も大きな効果は、子会社の外部調達を、楽天銀行からのグループ内借入に置き換える財務シナジー。次に大きな効果は、3社の巨大な顧客基盤を総合口座化することで得られる増益影響(中期的に年間+320億円以上の経常増益効果)。
- 楽天Gの今後4年間の成長見通しはオーガニック増益が年+16%程度、シナジー込みで+18.5%程度と実績よりかなり抑制的。銀行の資本規制等にも対応した態勢整備コストの負担が、シナジー効果による増益の拡大効果の発現を先送りさせる可能性か。
- 楽天銀行の規制自己資本比率は再編前の10.7%から約8%程度まで低下。この資本比率が安定するまで、楽天銀行の配当支払いは難しくなり、内部留保の拡充に努めざるを得なくなる。
楽天Gの債券への投資評価
- 評価の前提:①連結利益は改善してもキャッシュローはマイナス、②持株会社である楽天Gの現金ポジションのマネジメントは、今回の金融子会社再編では必ずしも楽にはならない。
- 楽天G社債について、今回の再編でデフォルト率が上がる懸念はない。しかし、デフォルトが生じた場合の回収率は、構造的に劣化する。
- 楽天G社債のうち残存期間が短中期のシニア無担保債は、中立的な評価であり既存ポジションの保有を継続すべき。一方、ハイブリッド劣後社債は時価評価の劣化の可能性を意識する必要がある。
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具体的な商品例(外部サイト)
| 発行体名 通貨 優先/劣後 償還 永久債 | 利率 | 満期 |
|---|---|---|
| 楽天グループ USD建優先満期一括債 | 9.750% | 2029/4/15 |
| 楽天グループ USD建劣後コーラブル永久債 | 8.125% | - |
| 楽天グループ USD建劣後コーラブル永久債 | 6.250% | - |
外国債券の取引にかかるリスク
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
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外国債券の取引にかかる費用
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また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートには差(スプレッド)があり、外国債券の起債通貨によって異なります。。
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調査レポート
【レポート】楽天グループのフィンテック事業再編と同社社債評価への影響