米ドル建て債券市場動向 週次 2026年5月1日から5月8日まで
本レポートでは、2026年5月1日から5月8日までの米国債券市場動向の状況を示すことを目的とする。(起債額と取引額は2026年5月4日から5月8日まで)
- トランプ大統領とイランとの終わる気配のない交渉に、米国債券市場の反応も著しく低下。NACHO(Not A Chance Hormuz Opens : ホルムズ海峡が再開する見込みはない)の継続との見方が広がり、米国債利回りは全年限で±3bps未満の変動に。同じく、社債市場の信用スプレッドも、投資適格債(IG)で±2bps未満のわずかな変動に留まった。
- 5月13日~15日の米中の首脳会談でも、両者の隔たりから国際外交面(イランや台湾等)で大きな進展は生じにくい。限られた経済分野(航空宇宙や農業、エネルギー分野)の追加合意に留まる可能性。
- ウォーシュ氏の正式着任後の6月FOMCまでは、米国債券市場の動きも停滞しやすく、長期金利も高止まりしやすい。パウエル議長の理事としての留任も、金利の方向感をなくす要因に。
米国国債市場
- 直近(5月8日)の10年国債利回りは4.35%と前週比で-0.016%の低下、4週比(4月10日)では+0.037%の上昇。
- 2年利回りは+0.007%上昇したが、20年国債は-0.034%低下と、イールドカーブの傾きはなだらかに(フラット化)。ただし動きは小さい。
米国社債市場
- 10年債スプレッドは、投資適格ではフラット、投機級ではわずかにワイド化した。
- ドル建て社債を年限別に見ると、相対的にスプレッド(超過利回り)が広めに動いたのは、投資適格債では10年債、投機級債では10年債。
米ドル建て債券起債動向
- 優先債で起債額の特に大きかった案件は通信セクターのメタ・プラットフォームズの250億ドルの起債。2番目は、金融セクターのGoldman Sachs Private Creditの32.4億ドル。3番目は、金融セクターのモルガン・スタンレー・バンクの30億ドル。
- 劣後債で起債額の特に大きかった案件はJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーによる30億ドル。2番目は、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行による10億ドル。3番目は、エミレーツNBDによる7.5億ドル。
米ドル建て社債取引動向
- 事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはメタ・プラットフォームズで、アマゾン・ドット・コム、イーライリリーがそれに続いた。