カテゴリーを選択する

政治・外交 | アメリカ

FRB議長の解任は可能か?

  • #経済見通し
  • #インフレ
  • #米国市場
FRB議長の解任は可能か?

記事をシェアする

本レポートでは、FRB議長職に係る米国の法律上の条文を確認し、弊社が考える解任可能性の論点と、債券投資戦略について考察する。

パウエルFRB議長の解任可能性に関する法的規定

パウエル氏の3つの職位と、法的な解任規定。
(1) FRB理事;大統領による解任は法的には困難(正当事由が必要)。
(2) FRB議長;大統領は(明確な理由なく)解任可能。
(3) FOMC議長;FRB議長から解任されれば自動的に失職 (FOMCの合議は無関係)

大統領による政府機関理事の解任可能性に関する訴訟事例

そもそもパウエル氏自身が、FRB議長職の解任に対抗できるとは言っていない(理事職のみ対抗可と言及)。最近の主張は、むしろ中央銀行が独立することの重要性を訴える内容。
FRB理事の解任に関連した、2つの訴訟事例を参照;
(1) ハンフリー氏解任事件(1935) ; 政策上の理由による委員の解任は不当。米憲法が大統領に「無制限の解任権」を与えたことはない。
(2) トランプ大統領により解任された2人の政府機関の委員による訴訟(2025);連邦地裁は、政策上の理由による理事の解任は不当で違法と判断、復職を命じたが、トランプ政権はこれを不服として控訴中。

今後のトランプ大統領によるパウエル議長解任の可能性と市場影響

  • トランプ大統領の政策には、法律の「拡大解釈」に見える運用が多い。先に判断・実施し、後から裁判所で争われる事例も。ただし、政策としては先行実施済みとなる。
  • トランプ大統領による、FRB議長職、理事職に対するスタンス別の3つのシナリオ;
    (1) 現状維持(解任なし) → 債券・金利相場も現状維持。
    (2) パウエルFRB議長の議長職解任・理事としては役職継続 → 金利水準が全体的に切りあがる。短期の金利上昇が相対的に大きく、超長期の金利上昇は相対的に小さい。
    (3) パウエル議長及び複数理事の解任と入れ替え;→ (一時的にも)政策金利が大きく引き下げ。長短金利のスプレッドは大きく拡大、超長期の金利はそこまで下がらない。
  • 3シナリオを勘案した、相対的な投資機会は、むしろ20-25年程度の高利回りゾーン。直利が大きい半面で、利回りの変動は抑制されやすく、インカム・ゲイン目的での中長期保有には、他の年限よりも相対的に効用が高い。

本サイトに掲載されている情報は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、特定の債券の購入、売却、保有を推奨するものではなく、将来の投資成果を示唆または保証するものではございません。
債券投資には価格変動のリスクを含む元本割れのリスクが存在します。投資判断は、利用者ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。
本サイトに掲載された情報は、信頼できると判断した情報源に基づいておりますが、その正確性、完全性、最新性を保証するものではありません。
本サイトの情報に基づいて行われた投資行動により生じたいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いかねます。
本サイトに掲載されている文章、画像、データ等の著作物は、当社または正当な権利者に帰属します。無断転載・複製を禁じます。

Jトラストグローバル証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第35号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会

具体的な商品例(外部サイト)

発行体名 通貨 優先/劣後 償還 永久債 利率 満期
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2041/2/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2044/5/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2047/2/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2049/5/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2052/5/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2053/5/15
米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 ゼロクーポン 2054/5/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 2.875% 2045/8/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 3.000% 2048/8/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 3.625% 2053/5/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 3.875% 2043/5/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 4.125% 2053/8/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 4.375% 2043/8/15
米国中期・長期国債 コーラブル債 4.750% 2053/11/15

外国債券の取引にかかるリスク
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
また、外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けるおそれがあります。

外国債券の取引にかかる費用
外国債券を、JTG証券との相対取引によって購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。
また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートには差(スプレッド)があり、外国債券の起債通貨によって異なります。

Jトラストグローバル証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第35号
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会

免責事項

  • 本サイトは証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘や紹介する個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断は投資家ご自身でおこなってください。万一、本サイトの情報に基づいて投資した結果、お客さまが損害を被ったとしても本サイトの運営会社は一切その責任を負うものではありません。
  • 本サイトの内容は作成時点のものであり、信頼できると判断した情報源からの情報に基づいて作成したものですが、正確性、完全性を保証するものではありません。
    本サイトに記載の情報、意見等は予告なく変更される可能性があります。