中東情勢オプションを残した3月FOMCと米ドル建て債券/為替見通し
本レポートでは、2026年3月のFOMCを参照しつつ、2026年Q2からそれ以降にかけての米国債券相場と為替相場についての弊社の見方を紹介する。
2026年3月のFOMC声明、議長記者会見で示されたメッセージ
- 3月FOMCでは政策金利の目標レンジを3.5〜3.75%に据え置き(2会合連続)。
- 雇用は低速だが安定との認識の一方、インフレについては関税起因の財(モノ)のインフレと、中東のエネルギーショックにより、短期のインフレ圧力と不確実性が増した、との認識。既に中立金利近辺にある現状の政策金利の水準で据え置きつつ、データ次第で調整。
- ドットチャートも、持続的な利下げに傾いておらず、2026年の利下げは年1回程度までの想定。利上げ/利下げが中央値より2回以上外れると想定した人は7人から3人に激減。
FRBの経済見通し
- FEDでは、2026年の米国の経済成長見通しを大幅引き上げ、2027・2028年予想も引き上げ、より強気な見通しを示した。
- FEDでは、失業率が2026年は4.4%程度の水準を維持して推移と想定。2027年以降は徐々に低下の想定。
- FEDでは、足元で3.0%程度に留まるコアインフレ率は、2026年末には2.7%、2027年末に2.2%まで低下と想定。ただし、中東情勢が長期化するほど、その間の「総合インフレを一時的に押し上げる」ことは確実な情勢とも認識。
弊社の金利・為替見通しと想定
- FEDが意識する変動要因は、「(関税など)財価格の押し上げ」のような経済的な影響だけでなく、地政学リスク起因の「エネルギー主導の短期ショック」と「短期インフレ期待の逆回転」へと広がった。
弊社の米ドル金利/為替相場想定
- 6月に1度利下げを行った後は、2026年中の利下げは行われない
- 米10年金利は、2026年中は4%台を維持
- 6月末のドル/円レートは、ホルムズ海峡の自由通航が4月中旬までに解消した場合は155円程度、未解消の場合は171円前後。メインシナリオは163円程度(5月をめどに解消)。