そもそも「国民会議」とは? - 経済構造を変える国会外手続き –
本レポートでは、そもそも高市政権が考える「国民会議」とはどのようなもので、当面どのような議論が期待されているのか、また最終的な経済や相場に対する影響についての弊社の見方を紹介する。
「国民会議」の概要
- 高市首相は「国民会議」を、税・社会保障一体改革を与党内だけでなく野党も交えて議論する場として位置付け。主な議題は、給付付き税額控除の制度設計(財源論を含む)。
- 6月頃までに中間とりまとめの方針。
「国民会議」で議論が必要とされる論点
- 2年間限定で適用される飲食料品を対象とする消費税減税は、あくまで給付付き税額控除を含む、租税体系の見直しのための過渡的措置。
- 飲食料品を対象とする消費税減税(2年間限定)は、物価への反映が速やかな免税取引で行われる方向。
- 地方消費税の減収補填は、国が代替税源を確保した上で、地方減収を全額補填か。交付税や特別交付金等の金額調整を、制度導入後の2年間の地方債計画に反映。
- 事業者のPOS/請求書/インボイス対応では、インボイスなどの課税対応が主たる課題。政治的な「割り切り」により、税の公平性の原則論からは逸脱しても政策の早期の実効性を重視した例外措置などを適用か。
- 給付付き税額控除は、低所得労働者に、減税ではなく給付を行うことで、実際の生活余力(アフォーダビリティ)を引き上げる制度。高市政権は、ベーシックインカムの様に給付対象を低所得者全般に拡大する制度ではなく、就労や子育てを促す制度設計を優先か。
- 消費税減税の財源は、(1)補助金や租税特別措置の見直し、(2)税外収入(外為特会からの配分、ETF売却に伴う日銀納付金の増大)、(3)近年の実現税収増の実績、などから確保可能とみる。
高市政権と「国民会議」の金利・為替相場への影響
- 衆院選挙後は、超長期金利は低下し、為替レートは6円以上の円高に転じるなど、「市場の信認」は相当に回復。当面は、日本国債や為替において、「市場の信認を損ねた」との動きが生じる可能性は限定的か。
- 相場が崩れる潜在リスク要因は、党内野党の活発化。ただし、オープンな「国民会議」での議論が、相場の変動要因を抑制か。