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アメリカ | 見通し

公表が再開された米国マクロ統計の現況

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公表が再開された米国マクロ統計の現況

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本レポートでは、政府機関閉鎖終了により特に2025年11月17~26日に公表が再開された米国のマクロ統計について、その内容と傾向を確認する。

商務省・国勢調査局(Census)

  • 9月の個人消費は前年比で好調(+4.3%)。8月比では減速傾向(+0.6%)。
  • 8月の企業活動;(i)卸売は、前年比で好調(+6.1%)。7月比では横ばい(+0.1%)。(ii)製造業売上高は前年比で好調(+4.4%)。7月比では横ばい(+0.2%)。

商務省・経済分析局 (BEA)

  • 2025年Q3のGDP速報値については、公表予定を11/26から12/4に延期。事前予想では4.0%の見込み。

労働省・労働統計局(BLS)

  • 消費者物価指数(9月)は前月比で+0.3%上昇、8月の+0.4%上昇に続く高めの水準。ガソリンなどエネルギー指数の上昇が影響。ただしコア指数でも、上昇した科目がかなり多く、インフレ傾向は止まらず
  • 雇用統計(9月)では、雇用者数の増分(+11万9,000人増)が大幅に回復、5~8月に比べて労働市況への懸念が後退した印象。
  • 実質賃金は、9月単月だと前月比で-0.1%の減少。前年比では上昇を継続(+0.8%)。低所得者層の消費者購買力は後退の可能性も。
  • 企業の購買価格などを見る生産者物価指数(PPI)は、関税影響で財(製品など)の価格が前月比で上昇(+0.3%)。一方でサービス価格は横ばい。

民間統計(信頼感)

  • 民間統計については通常通り遅延なく公表されていたため、公的統計に先行。
  • 消費者信頼感指数は下落傾向、予想は中立まで下落、一方で直近はプラスを維持。12月には、まだ実際に個人消費が落ち込むほどではない可能性。
  • 一方で、企業購買者調査(PMI)は安定基調。

全体感

  • 全体として好調な企業活動と、不安定な消費者活動が対比的に示された。ただし、消費者・労働指標も必ずしも弱気の材料ばかりではなく、株価下落だけをもって「12月利下げの材料」とはしにくい。

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