2025年5月FOMC声明を受けた米金融政策の今後と米ドル建て債券投資戦略
2025年5月のFOMCを受け実際の経済指標を参照しつつ、2025年末及びそれ以降にかけての米国債券相場と為替相場についての弊社の見方を紹介する。
2025年5月のFOMC声明、議長記者会見で示されたメッセージ
- 政策金利の目標レンジを4.25-4.50%に維持(3回連続)。
- 米国経済の見通しに対する不確実性が高まる中で、インフレと雇用の両面に対するリスクが顕著になっていることを踏まえたもの。
- 大幅な関税引き上げが持続すれば、インフレ率の上昇、経済成長の鈍化、失業率の上昇を招く可能性が高い。
- FRBの義務は、長期的な「インフレ期待」をしっかりと抑制すること。
-金融政策を判断するには時期尚早。重要指標が変動する可能性がある場合には、政策調整の前に待つ時間がある。
米国のインフレ状況と金融政策への影響
関税影響の実現化後でなければ、消費者の「インフレ期待」の方向感も判断できない状況。
- 経済成長;米国のQ1におけるGDP成長率は、駆け込み輸入の急増により、前年比-0.3%とマイナス成長に転じた。ただし、実体経済における需要(消費+投資)は依然として健全。企業・個人の景況感は悪化。
- インフレ状況;2025年3月の米国消費者物価総合指数は+2.4%の上昇、食品、エネルギーを除くコア指数は+2.8%の上昇。いずれも、安定化目標の2%を上回る。
-労働市況;Q1の米国における賃金上昇率は、同時期の物価上昇率を安定して上回る。失業率も低位で安定。労働参加率は上昇、消費者の購買力はすぐ低下する状況にはない。
弊社の金利想定と着目点
- 2025年中はQ4に1回の利下げを想定。2026年以降は、2026年6月までにさらに1回程度の利下げ(→4.00%)か。
- 米10年金利は、2025年9月末に4.23%まで、2026年3月末に4.22%までとほぼ横ばい。
- 米ドル/日本円レートは、2025年9月末に145.3円/ドル、2026年3月末に149.6円/ドルと、140円台のボックス圏で推移と想定。
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具体的な商品例(外部サイト)
| 発行体名 通貨 優先/劣後 償還 永久債 | 利率 | 満期 |
|---|---|---|
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2041/2/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2044/5/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2047/2/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2049/5/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2052/5/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2053/5/15 |
| 米国国債(プリンシパルストリップス) コーラブル債 | ゼロクーポン | 2054/5/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 2.875% | 2045/8/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 3.000% | 2048/8/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 3.625% | 2053/5/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 3.875% | 2043/5/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 4.125% | 2053/8/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 4.375% | 2043/8/15 |
| 米国中期・長期国債 コーラブル債 | 4.750% | 2053/11/15 |
外国債券の取引にかかるリスク
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
また、外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けるおそれがあります。
外国債券の取引にかかる費用
外国債券を、JTG証券との相対取引によって購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。
また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートには差(スプレッド)があり、外国債券の起債通貨によって異なります。
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