イーライ・リリーの概要と投資評価ポイント
概要
- イーライ・リリーのFY2023年における総売上は約341億ドル(前年度比+20%)。製薬会社別売上高では10位前後に位置。
- 株式時価総額が製薬業界トップ (2024/11/8 時点)。
- 創薬パイプライン:総保有件数は69件。特定のフェーズに件数が偏っていない点がポイント。
- M&A:FY2023および2024に実施した大型M&A案件を確認。取り上げた3件のM&A案件の内、免疫疾患関連が2件。
- 薬価交渉制度による薬価引き下げのリスクは大きい: 糖尿病やがん腫瘍領域を中心に、収益構造がブロックバスターに依存しているため。
疾患領域別の事業業況(糖尿病)
従来からイーライ・リリーの主力医薬品であるトルリシティは、より効能の高いノボノルディスクのオゼンピックにより既存のシェアを浸食された。
しかし、さらに効能の高いマンジャロが急速に売り上げを伸ばしシェアを拡大している。
これらの糖尿病薬は対肥満症薬としても、さらなる市場の拡大が期待されている。
業績
- 直近四半期(FQ3 2024)における売上高は前年度同期より+20.4%の増収で、11,439(百万米ドル)。営業利益は、前年度同期より+238.9%の増益で、1,526(百万米ドル)に。
信用格付
- Moody’s、S&P共にA格上位の評価。
債券の投資評価
- 糖尿病薬に偏っているものの、特許期間が長く競争力の高い医薬品を複数保有。相対的に安定した信用力。
- スプレッドはタイトめ。10年近辺の残存の社債が相対的にリスクとスプレッド見合いでの投資効率が高い。
S&Pでは、イーライ・リリーの総合的な事業展開力は、メルクやブリストル・マイヤーズ、アッヴィなど(同社よりも規模が大きい製薬会社ら)とほぼ同等と評価。
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具体的な商品例(外部サイト)
| 発行体名 通貨 優先/劣後 償還 永久債 | 利率 | 満期 |
|---|---|---|
| イーライリリー 満期一括債 | 5.550% | 2055/10/15 |
外国債券の取引にかかるリスク
債券は、債券の価格が市場の金利水準の変化に対応して変動するため、償還前に換金すると損失が生じるおそれがあります。また、債券を発行する組織(発行体)が債務返済不能状態に陥った場合、元本や利子の支払いが滞ったり、不能となったりすることがあります。
また、外国債券(外貨建て債券)は為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じたり、債券を発行する組織(発行体)が所属する国や地域、取引がおこなわれる通貨を発行している国や地域の政治・経済・社会情勢に大きな影響を受けるおそれがあります。
外国債券の取引にかかる費用
外国債券を、JTG証券との相対取引によって購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(委託手数料はかかりません)。
また、売買における売付け適用為替レートと買付け適用為替レートには差(スプレッド)があり、外国債券の起債通貨によって異なります。
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