債券Q&A(IV-4)|インデックス投資と個別債投資の違いとは?

ここでは債券運用において、主にリスクフリー債を対象としたインデックス投資と、主にクレジット債を用いた個別債投資の違いについて説明します。
インデックス(指数)投資
インデックス(指数)投資は、国内外の株式や債券等について、それぞれの市場の動きを代表するように広範な複数の銘柄に分散して各証券の時価総額に比例した構成比で投資を行うことで、市場全体の値動きを表す指数(インデックス)に連動させる投資手法です。
例えば、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)では、国内債と外国債のそれぞれで、各市場を代表するインデックス(債券指数)に連動するような運用戦略を取り入れています。
GPIFが採用しているベンチマーク指数の例
国内債のベンチマーク指数(例):
NOMURA-BPI「除くABS」
NOMURA-BPI国債
外国債のベンチマーク指数(例):
FTSE世界国債インデックス(除く日本、中国、ヘッジなし・円ベース)及びその地域別インデックス(旧CITIWGBI:シティ世界国債インデックス)
ブルームバーグ米国ハイイールド社債2%発行体キャップ(ヘッジなし・円ベース)
ブルームバーグユーロハイイールド社債2%発行体キャップ(ヘッジなし・円ベース)
こうした各市場を代表するインデックスに連動するようなインデックス投資を行うと、誰でも簡単に市場の平均的な運用成果を得ることができます。さまざまな資産を組み合わせて運用するようなアセット・アロケーション(資産分散)を行う場合に、有用な運用手法とされています。
また、インデックス運用を行う投資信託商品は数多く存在しており、分散投資を少額から行いやすくなっています。このように、インデックス投資は資産運用の経験が浅い方や、時間を割けない方にとっても向いている投資手法と言われております。
投資信託によるインデックス投資では、目に見える管理費以外にリバランス(入替え)コストなど外から見えにくいコストが内包され、継続してコストが発生し、長期の保有ではこれが累積します。2年以内に入れ替えの可能性がある場合などには、個別債投資よりもコスト面で有利に働きやすくなります。
個別債投資
一方、個別債投資とは、投資家自身が売買する債券の選別から売買のタイミング、金額、数量、通貨についてすべて判断する投資方法です。株や債券の投資について十分な知識のある方は、より高いリターンを得たり、リスクをより抑制した運用が可能となるなど、投資家の効用に合った運用を行いやすくなります。特に高格付のクレジット債などでは、個別の発行体の業績などよりも、格付や年限の近い社債市場が全体として連動しやすく、細かな分析の必要性は低下します。
しかし、より高い利回りを生む低格付債や劣後債などを含めた個別債投資を行う際には、商品についてより深い知識を持ち、市場動向も常に最新の情報を確認し続ける必要があります。こうした場合には、投資家本人が時間を割いて市場分析を行うか、中立的なアドバイザーなどを介して適切な情報を継続的に取得することなどが、個別社債投資の前提として必要になります。
個別債投資の場合には、購入時や中途売却時に、売買価格差(Bid-Offerコスト)が発生します。5年以上の継続保有の場合、満期償還までの保有時などの場合には、インデックス投資よりもコストや利回りをトータルで見てメリットが生じやすくなります。
