債券Q&A(III-11)|劣後債とは?

債券は発行体への貸付金ですので、もし社債発行企業が破産や会社更生法申請などの法的破綻を起こした場合には、債券の抵当順位によって資金回収の可能性は大きく変わってきます。
劣後債とは、法的破綻した際に無担保シニア債等の一般的な債券よりも弁済順位が低い債券のことを指します。

劣後債は、デフォルト時に元本割れの可能性が高くリスクが高くなっている反面、同じ発行体の他の債券と比較してクーポンや利回りが高めに設定されているケースが多く、ハイリスク・ハイリターンな特徴を持っています。
なお、実際に企業が破産し、会社更生法申請等の法的破綻手続きを取った場合には、既存の債権者持分はかなりの部分が毀損してしまいます。
また、満期が設定されていない(理論上、発行体が存続する限りクーポンのみ永久に支払われ続け、元金が償還されない)永久債の特徴を合わせた債券を永久劣後債と呼び、こちらはハイリスク・ハイリターンの傾向がさらに強い債券となっています。日本の破産法制では劣後債務は一段階しかありませんが、海外の破産法制ではさらに下位劣後等の2段階目の劣後が規定されていることもあります。こうした国では、永久債は下位劣後に区分された発行されることが多く、法的破綻時の回収はさらに難しい債券となっています。
格付機関からは、これらのリスクを鑑みて発行体格付や無担保優先社債の格付に比べ低いノッチで評価されます。