米ドル建て債券市場動向 週次 2026年3月20日から3月27日まで
本レポートでは、2026年3月20日から3月27日までの米国債券市場動向の状況を示すことを目的とする。(起債額と取引額は2026年3月23日から3月27日まで)
- 米国金利は4週連続で上昇を続けるも、そのペースはスローダウン。イランでの軍事衝突に起因した、国際的なエネルギー相場の上昇は米国内のガソリン価格の急騰などを受け、物価上昇にも波及しやすい状況。金融政策も見通しを立てにくい状況に。
- 社債相場では、投資適格債の信用リスクを織り込まない一方、投機級債のスプレッドが急拡大。ただし、単にブローカーのマーク遅れが追いついただけという可能性も。
- イランの攻撃対象が中東全域に広がり、また民間施設や停泊中のタンカーなどにも広がったことで、長期化が確実に。アジア全域での経済危機懸念が広がる。エネルギー自給が可能な国の安全資産への資金シフトがより重要に。
米国国債市場
- 直近(3月27日)の10年国債利回りは4.43%と前週比で+0.048%の上昇、4週比(2月27日)では+0.490%の上昇。
- 利回りは4週連続で上昇したが、そのペースはスローダウン。5~10年がより上昇。短期と超長期はほぼ動かず。
米国社債市場
- 投資適格はほぼ動かず。一方、投機級では全年限で大幅なワイド化。前週までの価格反映の遅れが出た形。
- ドル建て社債を年限別に見ると、相対的にスプレッド(超過利回り)が広めに動いたのは、投資適格債では2年債、投機級債では2年債。
米ドル建て債券起債動向
- 優先債で起債額の特に大きかった案件は金融セクターのTakeoff Merger Sub Incの40億ドルの起債。2番目は、ヘルスケアセクターのAugusta SpinCo Corpの35億ドル。3番目は、通信セクターのネクスター・メディアの33.9億ドル。
- 劣後債で起債額の特に大きかった案件はHSBCホールディングスによる25億ドル。2番目は、ピュージェット・エナジーによる9.0億ドルの起債。3番目は、ロジャーズ・コミュニケーションズとEmera US Finance LLCによる7.5億ドルの起債。
米ドル建て社債取引動向
- 事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはアマゾン・ドット・コムで、セールスフォース、Honeywell Aerospace Incがそれに続いた。投機級債ではVenture Global LNG Inc債の取引額が多かった。