2月20日は、旅券の日(パスポートの日)
2月20日は、日本では旅券の日(パスポートの日)です。1878年(明治11年)2月20日に「海外旅券規則」が制定され、日本の法令上はじめて「旅券」という用語が使われたことにちなんで、外務省が記念日としています。
このころのパスポートは書面のような書式でしたが、大正15(1926)年1月から、現在のものに近い冊子型の旅券に改定されました。

旅券のデジタル化
2001年9月11日の米国同時多発テロ事件を受け、それまで主流だった機械読取旅券(MRP)に替え、偽変造対策がより高度なIC旅券への置き換えが進みました。2004年5月には国際民間航空機関(ICAO)がIC旅券に関する標準を策定しました。パスポートに内蔵されたICチップには、旅券面に記載される情報に加え、名義人の顔写真、指紋、虹彩等の生体認証(バイオメトリックス)情報や当該国が発行したことを証明する電子署名も入れられるようになっています。
日本でも2013年に顔写真データを含む現在のパスポートが導入されました。ただし、日本の場合にはバイオメトリックス情報には顔写真のみしか含まれておりません。その代わりに、日本ではパスポート自体の偽造を難しくするよう、約20種類の偽変造防止技術が施されているそうです。例えば、身分事項ページでは、光にかざすと白黒濃淡のある富士山が浮かび上がります。この技術は紙幣に用いられているものと同様です。
ルッキズムと旅券
現在、英仏伊などの欧州諸国やオーストラリア、ニュージーランドなど複数の国で、IC旅券の技術を活用した出入国管理システムを導入しています。これらの国では、デジタル技術による顔認証システムを導入し、IC旅券を導入した特定の国からの出入国をよりスムーズな手続きに移行しています。しかし、ここで問題になるのが、10年近く同じものを使うことがあるパスポートに印字された、顔写真の見た目を少しでも良くしたい、という特に若い女性などにありがちなニーズです。
肌の色を少し白くするくらいであれば、入国審査時にも影響はありません。しかし見た目を良くしようとするあまり、目を大きくする、鼻を高くする、顔の骨格を細くする、顔自体の大きさを小さくする、目立つほくろを除去するなど、過度な写真加工を行いますと、不法な入国を試みる偽造パスポートの利用者との疑いをかけられ、捜査の対象となったり、入国できないこともあり得ます。
海外の国は、日本よりも入国管理が厳しいこともあり得ますので、ルッキズム的な考えはいったん忘れ、パスポートの本来の目的である、出身国からの身分保証を重視した方がよいですね。