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欧州(ユーロ圏) | 市場分析・見通し

ECBの金融政策決定と欧州債券・為替相場の見通し

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本動画では、9月12日のECB声明とラガルド総裁の記者会見内容などを元に、今後のユーロ圏の金融政策の動向と相場予想に関する弊社の考え方を示す。

ECBの声明文(2024/9/12)概要とその意味

  • ECBは3つの主要政策金利の利下げを実施。 預金ファシリティ金利 ; -0.25%ポイントの引き下げ(3.75%→3.50%)、 借換えオペ金利 ;-0.60%ポイントの引き下げ(4.25%→3.65%)、 限界貸付ファシリティ金利;-0.60%ポイントの引き下げ(4.50%→3.90%)
  • 金融政策は、今後もデータ次第、会合ごとのアプローチで決定。9月以降の政策金利についても何も決めていない。
  • 2024年の経済成長は鈍化しており、変動リスクは下向きに傾いている。

ECB声明の背景にあるマクロ状況

  • 2024年Q2の実質GDP成長率は+0.2%に鈍化。ECBによる9月時点の2024通年予想も+0.8%に下方修正。純輸出と国内民間総投資の鈍化が影響。
  • 8月の総合消費者物価指数(HICP)は2.6%→2.2%に低下。コア物価指数(除くエネルギー・食品、前年比)は、8月に+2.8%と、前月比で横ばい。
  • コア指数に含まれる物品価格のインフレ率は低下、サービス価格のインフレ率は上昇と、逆の動き(米国でも類似の傾向)。
  • 賃金指標の労働コスト指数は前年比で+5.1%とコンスタントに伸長。失業率は6.6%と、ここ数年で最低水準。個人の実質購買力は拡大。これは、インフレ要因ではあるが、経済の下支え要因にも。

弊社による相場想定

  • ユーロ金利はさらにフラットな期間構造を維持。
  • 次の短期政策金利の利下げは2025年以降に遅れやすいと想定。
  • ドル/円の円高が一定程度生じても、ユーロ/円の通貨安は抑制されやすい。ユーロ上で一定程度の利回りを確保できる投資機会があれば、為替リスクへの懸念を若干抑制した投資を新規に開始しやすい。

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