米ドル建て債券市場動向 週次 2026年4月3日から4月10日まで
本レポートでは、2026年4月3日から4月10日までの米国債券市場動向の状況を示すことを目的とする。(起債額と取引額は2026年4月6日から4月10日まで)
- アメリカとイランの一時停戦(4/8)と交渉を受け、米ドル建て債の利回りは一旦、低下。ただし、交渉の困難さを反映し週末(4/10)にはわずかに戻し上昇。相対的なアメリカ経済の堅調さを受け、米ドル建て社債の信用スプレッドは低下。特に、プライベートデット・ファンドの質的な理解と価格の安定化などを受け、投機級(HY)債のスプレッドが低下。
- 起債市場では、“Oak-Eagle AcquireCo”や” Sword Purchaser”など、M&A目的でビークルを立てる例が目立つ。最終的に買収した事業分野のコア資産を他のビークルで保有し、出資比率を抑制することで、債務を非連結にする等、既存の社債権者の潜在リスクを増すような取引が増えている点には注意を要する。
- 今週以降は、ホルムズ海峡における再度のリスクの高まりを受けつつも、交渉再開に向けた駆け引きも目立ち、方向感のない相場が継続か。
米国国債市場
- 直近(4月10日)の10年国債利回りは4.32%と前週比で-0.024%の低下、4週比(3月13日)では+0.040%の上昇。
- 2年利回りは-0.044%低下したが、20年国債は-0.018%低下と、イールドカーブの傾きは急に(スティープ化)。
米国社債市場
- 投資適格では短期のスプレッドは動かず、中長期がわずかにタイト化(-2~-4bps) 。投機級では全年限で-10~-19bpsのタイト化。
- ドル建て社債を年限別に見ると、相対的にスプレッド(超過利回り)が広めに動いたのは、投資適格債では2年債、投機級債では2年債。
米ドル建て債券起債動向
- 優先債で起債額の特に大きかった案件はテクノロジーセクターのOAK-Eagle AcquireCo Incの53.75億ドルの起債。2番目は、原材料セクターのSword Purchaser LLCの23.5億ドル。3番目は、アメリカンホンダファイナンスと現代キャピタル・アメリカの20億ドル。
米ドル建て社債取引動向
- 最も債券の取引額が多かった金融機関債はモルガン・スタンレー、次いでJPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、バンク・オブ・アメリカだった。
- 事業会社のうち投資適格債で取引額が最も多かったのはアマゾン・ドット・コムで、セールスフォース、メキシコ石油公社(ペメックス)がそれに続いた。