【ショート動画】2026/3FOMCの見方と米金利見通し
本動画では、2026年月に行われたFOMCの結果を受けたアメリカの金利および為替相場の見通しについて説明します。
3月FOMCは政策金利を据え置き
2026年3月17~18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場予想どおり政策金利の据え置きが決定された。今回の会合で注目されたのは、金融政策の方向性に関するFRBの姿勢変化である。
まず、反対票を投じた委員が前回までより減少し、金融政策運営に対する委員会内のコンセンサスが強まった点が挙げられる。また、これまで重視されてきた雇用情勢に加え、インフレ動向への警戒姿勢がより鮮明となった。
特に中東情勢を背景とした原油供給の混乱は、エネルギー価格上昇を通じて総合インフレ率を押し上げる可能性がある。FRBはこうしたリスクを強く意識しているとみられる。
利下げに慎重な姿勢が鮮明に
パウエル議長は、過去3回の利下げを経た現在の政策金利水準について、「中立金利レンジの範囲内にある」との認識を示している。今後は景気や物価の状況を見ながら、そのレンジ内で上下に微調整していくことが基本方針となる。
また、FOMC参加者の金利見通しを示すドットチャートにも変化が見られた。前回1月会合では中央値から大きく離れた見通しを示した委員が7人いたが、今回は3人まで減少した。これは大幅な利下げを支持する意見が後退し、委員会全体が慎重姿勢へと収れんしていることを示している。
市場では年内の複数回利下げを期待する声もあるが、FRB内部ではそのような空気はかなり弱まっていると考えられる。
経済見通しは引き続き強気
今回公表された経済見通しでは、GDP成長率予想が全体的に引き上げられた。2026年の見通しも上方修正されたが、とりわけ2027年および2028年の成長率予想が大きく引き上げられており、FRBが米国経済の中長期的な底堅さに自信を持っていることがうかがえる。
一方、失業率見通しは2026年が4.4%で据え置かれた。昨年半ばと比較しても雇用環境は安定的と評価されており、2027年以降は失業率が徐々に低下するシナリオが想定されている。
インフレ再加速への警戒
物価見通しでは、足元のコアインフレ率が3%前後で推移しているとの認識が示された。さらに、2026年末のインフレ予想は2.7%、2027年も2.2%へと引き上げられており、物価目標である2%への回帰には時間を要するとの見方が強まっている。
加えて、中東情勢の緊張が長期化した場合、エネルギー価格を通じて総合インフレ率がさらに上昇するリスクも指摘された。FRBとしては、景気減速への対応よりも、インフレ再燃を防ぐことを優先している状況といえる。
今後の米金利とドル円見通し
こうした環境を踏まえると、FRBは2026年6月に一度利下げを実施した後、年内は追加利下げを見送る可能性が高いと考えられる。
米10年国債利回りについても、景気の底堅さとインフレの粘着性を背景に、4%台を中心とした推移が続く公算が大きい。
為替市場では、中長期的には緩やかな円高方向を想定するものの、短期的には中東情勢が大きな変動要因となる。特にホルムズ海峡を巡る緊張が続けば、エネルギー価格上昇とドル買い圧力が強まり、ドル円相場は高水準で推移する可能性がある。
2026年後半の金融市場を展望するうえでは、FRBの金融政策だけでなく、中東情勢やエネルギー価格動向にも注意を払う必要があるだろう。
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調査レポート
中東情勢オプションを残した3月FOMCと米ドル建て債券/為替見通し