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政治・外交 | アメリカ

【ショート動画】トランプ関税への違憲判決、最高裁判決は1/9に出る?

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アメリカの裁判所によるトランプ関税への違法判決が1月9日にでる可能性が高まっている。

2025年に導入されたトランプ政権の包括的な関税措置について、米国の司法判断が最終局面を迎えている。これまで国際貿易裁判所や連邦巡回控訴裁判所が相次いで違法との判断を示してきたが、最終的な決着は米国最高裁判所に委ねられている。市場では、2026年1月9日に最高裁の判断が示される可能性が意識されており、その内容次第では米国の通商政策のみならず、世界経済や金融市場にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

相互関税を支える法的根拠とは

今回の争点となっているのは、トランプ政権が関税発動の法的根拠として用いたIEEPA(国際緊急経済権限法)である。IEEPAは本来、戦争や国家安全保障上の緊急事態に対応するため、大統領に幅広い経済制裁権限を与える法律である。しかし、法律の条文には関税賦課に関する明確な規定が存在しない。

そのため、「関税という極めて重要な政策手段を、大統領が議会の明示的な承認なしに発動できるのか」という点が最大の論点となっている。特に今回の相互関税は、世界各国との貿易関係や企業活動に長期的な影響を及ぼすため、その権限の範囲を巡る議論は極めて重要である。

注目される「重大問題の法理」

最高裁判断を占ううえで重要なキーワードが「重大問題の法理(Major Questions Doctrine)」である。この法理は、国家経済や社会に大きな影響を及ぼす政策については、行政機関や大統領が曖昧な法律解釈によって権限を拡大することを認めず、議会による明確な授権を必要とするという考え方である。

近年の米国最高裁は、この法理を重視する傾向を強めている。今回のケースでも、「IEEPAに関税権限が明記されていないにもかかわらず、大統領が包括的な関税政策を実施できるのか」という点に対し、厳しい見方が示される可能性がある。2025年11月に行われた口頭弁論でも、複数の判事が大統領への包括的な権限委任に懸念を示したと報じられている。

違法判断でも関税が残る可能性

もっとも、仮に最高裁が違法判断を下したとしても、直ちに相互関税全体が無効になるとは限らない。近年の判例では、下級審による全国一律の差し止め命令に慎重な姿勢が示されており、救済範囲を個別の原告や特定の案件に限定する考え方が強まっている。

そのため最高裁は、「大統領に関税権限はない」と判断する一方で、その効力を限定的な範囲にとどめる可能性もある。市場関係者にとっては、違法か合法かだけでなく、判決がどの範囲まで適用されるのかが重要な注目点となる。

1月9日の判断は、トランプ関税の将来だけでなく、大統領権限と議会権限の境界線を定める重要な判例となる可能性が高い。今後の米国通商政策を占ううえでも、その行方を注視する必要がある。

上田 祐介
上田 祐介
チーフインベストメントストラテジスト
JTG証券経済調査室長 兼 チーフインベストメントストラテジスト。クオンツアナリストとして職歴を開始。その後は複数の大手外資系投資銀行などで主にクレジット市場関連の業務を歴任。海外クレジット市場の分析に強み。

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